欲しいのに売ってくれない⁉︎ 目利きのプロが選ぶ「海ぶどう」

那覇市の国際通りから「市場本通り」に入り、アーケード街を50メートルほど歩いた右側に、2023年3月19日にリニューアルオープンしたばかりの「第一牧志公設市場」がある。

新しい店内に入ると、中央のエレベータに向かった左手側に、赤い看板に黄色い文字で書かれた「魚久鮮魚」が店を構える。店前には沖縄県産のあかじんミーバーイ(スガワラ)やエメラルドグリーンのいらぶちゃー(ブダイ)などの鮮魚、ゴツゴツしたイセエビやセミエビなどが所狭しと並ぶ。


店先にはお客さまと笑顔でやり取りしているショートカットが似合う女性の姿。
魚久の看板娘、”あやさん”だ。

店先にはすでに三組の来店客。その一組の夫婦と笑顔でやり取りをしている。
台湾からの観光客だろうか。身振り手振りを交えながらお目当ての魚介類を指差している。

「セイムサイズ、セイムプライス!美味しいですよ〜」
英語と日本語が混ざった会話とあやさんの明るい笑い声が聞こえた。値段交渉をされたのかもしれない。しばらくやり取りを続けた後、その夫婦は納得して買い物を終えたようだ。
目利きのプロのあやさんに聞けば、その時期の一番美味しい沖縄の海産物が間違いなく味わえる。

以前、真夏に店を訪れた時のこと —。
県外のお客様から酒のアテにしたいと「海ぶどう」の注文を受け、買い付けに行ったのだが、

「いや、今の時期はあるけどやめた方がいい。」

断られてしまい衝撃を受けた。買いたいと言っているお客に対しても、あやさんはキッパリ言うのだ。
美味しいものは美味しい旬の時期に食べてもらいたいというプロの信条だった。

試行錯誤の甲斐あって沖縄の海ぶどうは年間を通して一定の品質で提供できるようになった。だが、目利きのプロにかかると、やはり気温が上がる夏真っ盛りの時期よりも、涼しい春と秋が海ぶどうの魅了を存分に味わえる「旬」なのだ。


そして今年春—。
第一牧志公設市場のリニューアルに伴い新装開店したばかりの魚久を訪ねた。

「今はシャコ貝やティラジャーが美味しいよ。海ぶどうもこの時期のものはいいよ。粒もプチプチって弾力があってやっぱり食感も違う!」

あやさんが太鼓判を押す海ぶどうを手に入れることができた。
毎朝1時間近くかけてあやさんのお父さんが恩納村の漁協に直接仕入れに行き、目で見て手で触って確かめた特上の逸品だ。
丁寧に手作業で選別された身の詰まった弾力のある海ぶどうをファンの方にもぜひ食べていただきたい。

◆プロの目利きで厳選した「美ら海育ち(海ぶどう)」はコチラから。

魚久鮮魚(うおひさせんぎょ)
所在地:沖縄県那覇市松尾2-10-1(那覇市第一牧志公設市内 エレベーター横)
営業時間:13:00~20:00 
定休日:木曜日、毎月第4日曜日(12月は除く)
TEL:098-866-4736      

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この記事を書いた人:新垣多美子(あらかきたみこ)
海ぶどうの取材を通して、その魅力にハマりました♪

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