
ハガキが届いたからクレンジング水を注文したいとお電話をいただいたお客様。
ハァハァと息切れしているのが気になり、大丈夫ですかとご様子を伺った。
すると、つい先ほどまで三階建てのビジネスホテルを一人で掃除していたとのこと。
26歳からご主人とビジネスホテルを創業し、毎日階段を登り降りしながらホテル内の掃除を一人でしているという。重労働で仕事量もかなり多いだろうし、大変じゃないですかと伺うと、お金が勿体無いから出来ることはなんでも自分でするのは当然だとキッパリ。
聞けば私の母の年齢に近いのに、日々の日課だから慣れたもんだと仰るのでさらに驚いてしまった。
毎日階段を使っているから元気! 100歳まで生きるつもりだからよろしくと言いながら、アッハッハ〜と笑う力強い声を聞き、アパートの階段を登ることを億劫に感じたり、つい外出先でもエレベーターを使ってしまう自分のことが少し恥ずかしくなった。
切り側、甥っ子がお嫁さんを探しているから、イーノに36歳位のいい女性がいたら紹介してほしいとご注文(!?)を受けた。このままだと甥の代で実家の姓が途絶えてしまうから、必死で嫁探しをしているそうなのだ。
写真も見せるから、いつか必ずホテルに遊びに来るんだよ、駐車場もあるからねと何度も念を押され、嵐のような勢いで話された後、お電話を切られた。
あと数十年早かったら、私が立候補しただろうか・・・。こんなにパワフルでエネルギッシュな方が叔母だったら、一体なにを立ち止まって迷ってるの!と会うたびに叱咤激励して背中を押してくれるかもしれない。
山あり谷ありの人生を力強く生き抜くたくましいパワーに圧倒され、しばらく受話器を置くのを忘れていた。
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